「高血圧」とは?
高血圧の基礎知識
血圧とは
血圧とは、心臓から全身に送り出された血液が血管の壁を押すときの圧力のことで、心臓から押し出される血液量(心拍出量)と、血管の収縮の程度やしなやかさ(血管抵抗)によって決まります。
心臓が収縮し、血管に最も強い圧力がかかっているときの血圧を「収縮期血圧」と呼び、心臓が拡張しているときに血管にかかる圧力の値を「拡張期血圧」と呼びます。
この血圧が高くなっている状態のことを「高血圧」といいますが、高血圧をそのままにしておくと動脈硬化が進行して脳血管疾患や心臓病、腎臓病など重大な病気になる危険性が高まります。愛媛県でも、男女とも65歳以上の2人に1人は高血圧ということが分かっています。
高血圧の診断基準
血圧には、病院・クリニックなどで測る「診察室血圧」と、自宅で自分で測る「家庭血圧」があり、高血圧は下記の基準で診断されます。
◆診察室血圧
別日に実施した数回の測定結果をもとに判定し、収縮期血圧・拡張期血圧のどちらか一方でも140/90mmHg以上である場合、高血圧と診断されます。
◆家庭血圧
5~7日の平均測定値をもとに判定し、収縮期血圧・拡張期血圧のどちらか一方でも135/85mmHg以上である場合、高血圧と診断されます。
なお、高血圧の判定では、家庭血圧の値のほうが優先して用いられます。
愛媛県における高血圧の割合
愛媛県は全国でも高血圧の人が多い県ですが、県内では、男女ともに大洲市、西予市が高血圧の割合が有意に高く、男性では今治市、女性では四国中央市、久万高原町、内子町、松野町も有意に高い状況です。反対に、男女ともに西条市が有意に低く、女性では東温市、松山市も有意に低い状況です。
◆高血圧の分布地図(令和4年度ビッグデータ最終報告書)
高血圧の診断基準(高血圧治療ガイドライン2019)
診察室血圧 (病院で測定) |
家庭血圧 (家庭で測定) |
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収縮期血圧 | 拡張期血圧 | 収縮期血圧 | 拡張期血圧 | |
正常血圧および 正常高値血圧 |
130未満 | 80未満 | 125未満 | 75未満 |
高値血圧 | 130-139 | 80-89 | 125-134 | 75-84 |
高血圧 | 140以上 | 90以上 | 135以上 | 85以上 |